青森県医師会

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会長ご挨拶                   【令和6年6月】

 今月からの診療報酬の改定ですが、政府やマスコミはプラス改定を強調し医療費が値上げとなると喧伝しておりますが、結局のところ全体としてはむしろマイナス改定と言わざるを得ません。新しい項目については何かと条件を付けて算定しにくい様に仕向けております。これで職員給与を大幅に上げろというのは全く無理な話です。これも我が国の人口減少・少子高齢化・経済活力が改善しないといったことと、日本医師会の相対的な弱体化が要因として挙げられます。

 次に政府は本年12月に現行保険証を廃止しマイナ保険証に移行するという、あまりにも拙速な方針を変えておりません。しかしながら相次ぐトラブルなどがあり、マイナ保険証の使用は遅々として進んでおりません。国民もマイナ保険証の信頼性の無さ、政府が集積したデータを恣意的に使う恐れ、セキュリティに大きな問題ありなど分かってきたのかとも考えます。青森県医師国保組合では、資格証明書発行の手間など考え、今年発行の保険証の有効期限を本来であれば来年7月末とするところを、12月までに延長することも検討しております。
 また、いずれにしても近い将来電子カルテが必須となります。診療所で50%程度とされている電子カルテの導入に関して、県医師会としては日医と協力し導入費用の補助など検討してまいります。

 次に、これは毎回申し上げている事ですが、悲願の短命県脱出です。第一に県医師会内の「健やか力推進センター」事業の着実な実施と「QOL健診」の更なる進展です。「QOL健診」の件数は着実に増加しており受診者の評判も上々です。第二に「科学的根拠に基づくがん検診」の普及。第三に県学校保健会で昨年度から作成を開始した、「小中高の一貫した健康教育プログラム」の作成です。昨年度に小学生用のプログラムは出来上がり、本年度はその実践と修正、さらに中学生用のプログラム作成を行います。各地域の学校保健会の先生方にはご協力のほどよろしくお願い致します。

 さて、昨年5月から新型コロナが5類となり、昨年夏と今年の年始に流行がありましたが重症化例はほとんど見られなくなった様に感じられます。しかしながら、先日の報道によれば昨年のコロナによる死者数は38000人と高水準です。これではまだまだインフルエンザと同等とは言えず油断は出来ず、「発熱外来」の重要性に変わりはありません。今後も診療体制の維持・強化を計ってまいります。また関連して可能なら各診療所も県と医療措置協定を結んで下さい。この協定を結ばないと、来年以降外来感染対策向上加算が算定できなくなります。

 また、皆様すでにご存知のようにようやくこの4月から県立学校の学校医と産業医が分離されました。その際郡市医師会にはお手間をとらせました。ご協力に感謝致します。次なる目標は小・中学校ということになりますが、小・中学校では職員50人未満の学校も多く困難も予想されますが、これは各郡市医師会が主体となりますので、県医も出来るだけ協力して市町村教育委員会に対応して行きたいと考えております。

 次に最近の話題として、5月30日に初めて開催した「県医メディア・セミナー」があります。これは皆様方も日頃感じておられるように、医師会がメディア・県民市民に伝えたい事と各種メディアが県民市民に伝えたい事が必ずしも一致しないという事があり、医師会の伝えたい事を正しくメディアに示すという目的で始めたところです。先月の初回では、県内主要メディアの方々が出席され、県病産婦人科の石原先生に「子宮頸がんとHPVワクチンの青森県での現況」と題してご講演を頂き、その後熱心な討論が行われ出席者にも大変好評でした。今後年数回の開催を予定しております。

 最後に来月27日28日に八戸市において、「東北学校保健・学校医大会」が開催されます。多数の皆様のご参加をお願いいたします。

 いずれにいたしましても、明日から県医師会は新しい任期に入ります。新役員一同、県医師会員皆様方のご指導・ご協力を得て、行政とも協調し、県民に信頼される県医師会を目指してまいります。

青森県医師会会長 高木 伸也

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